昔昔、貧乏旅行が趣味でした。暇をみつけては色々な場所に出かけたものです。(とはいっても本格的な旅人の方々から見ると、お笑いなのですが)そんな中から『水』にまつわる思い出を書いてみたいと思いますので、お付き合い下さい。十数年ぶりにベネチアを訪れることができました。しばらく仕事を休ませていただいた罪滅ぼしに若干のご報告させていただきたいと思いますので、宜しくお付き合いのほどお願いします。
日本にも、わがアルピナを初め数多くのお水のブランドがありますが、いつぞや「ふつうミネラルウォーターっていったら、PとかEとかVとかなのに、なんでイタリアにはあんなにたくさんのサンなんとかというミネラルウォーターがあるの?」というお話しを聞いたことがあります。ブランドの数は本当に多いように思いますが、それぞれ「ご当地」の水があって、レストランなどで頼むとご当地モノが出てくる確率が多かったように記憶しています。ミラノだとサン・Pだとか、ベネチアだとサン・Bだとかになるのです。
ところが、サン・Bの天下であるはずのベネチアも、空港にこそ巨大なサン・Bの看板がかかっていますが、街中では熾烈なたたかいが展開されているようです。やはりメジャーどころのサン・Pの攻勢も激しいようですが、日本ではもっぱらインスタントコーヒーのメーカーとして知られる某スイス系巨大食品会社が自社ブランドで「健康によい」お水を打ち出していたりもします。中でも街中の露店で売っていたりするようなミネラルウォーターは、日本ではあまりなじみのない「LILIA」というブランドが一般的になっていました。
そんなある日、例によってお水を切らしてしまったため「ホテルの水道水」を試してみました。まあ、今日日大変なことになることもないだろうとタカをくくってのんだのですが、これが凄い。恐らく運河の水をミネラルウォーターで薄めたらこんな味になるのではないかというお味でした。同業他社の皆様のためではありませんが、どうかあの街ではミネラルウォーターをお買い上げ下さい。「水で水を洗う」たたかいでお値段もこなれてきております。(ああ、ひとごとではありません。)
どうか本年もアルピナをよろしくおねがいいたします。


