胃腸炎で下痢の症状が出ている場合は積極的に水分補給をしてください


ウイルスが体内に入り胃腸炎になると、ウイルスを外へ出そうとしておう吐や下痢の症状が現れます。

その時には体内の水分が使われるため、状態に合わせた水分補給が必要です。

特に下痢になるとどんどん水分が使われてしまうので、下痢をした以上の水分をとるようにしましょう。

ちなみにおう吐でも水分は失われますが下痢ほど心配ではなく、無理に飲むとおう吐が激しくなることもあるのでできるだけ我慢すること言われています。

下痢をするとどんどん水分が失われていきます

胃腸炎になるとウイルスを体外へ出すために下痢になりますが、同時にしっかりと水分を補わなくてはなりません。

水分補給ができていないと脱水症状になり、だるさやぼーっとするような症状からさらに進行すると手足の震えなどひどい状態になってしまいます。

体内に胃腸炎を起こしているウイルスがいる限り下痢は続くので、水分補給して体の水分不足を補うことが必要です。

胃腸炎になった時の水分補給とケア

胃腸炎になると体にとって危険であるウイルスを積極的に排除しようとする働きにより、おう吐や下痢の症状が現れます。

胃腸炎はウイルスが体外に出てしまわない限り続くと言われているので、吐き気止めや下痢止めを使うことは逆効果です。

それにウイルスを排除しようとする働きを邪魔すると余計に辛いので、脱水症状に注意して次のポイントに気を付けながらケアをすることを心がけましょう。

吐いている時には無理に飲ませない

胃腸炎の症状のひとつにおう吐がありますが、おう吐はウイルスを体外に出すために必要なものです。

吐いてしまうと体に必要な水分も全て出してしまっているように感じますが、とりあえずは水分補給できなくても大丈夫と言われています。

おう吐の症状がある時は無理に水分などをとると症状が辛くなる場合が多いので、食べ物や飲み物はとらず様子を見ましょう。

それでも水分が欲しいと感じる時はごく少量を経口補水液でとります。

おう吐を繰り返してから1~2時間たっても吐かなくなれば水分を少しずつ取り始めましょう。

また、胃腸炎のウイルスは吐しゃ物にも多く存在するので家族などの二次感染に注意が必要です。

処理や掃除をする時は使い捨ての手袋をつけ、終わった時には手洗いをしっかりしてウイルスが残らないようにしましょう。

下痢にはこまめに少しずつの水分補給

下痢をすると多くの水分が失われますが、胃腸炎のウイルスを体外へ出すためには必要なことです。

おう吐がおさまり症状が下痢だけになれば少しずつこまめに水分補給をしましょう。

胃腸が弱っているのでまずは一口含んで少しずつ飲んでいきますが、小さな子供の場合は調節が難しいのでスプーンでひとさじずつすくって飲ませてあげます。

何口または何さじか飲んでみてもどさないようなら量を増やし、1時間に50~60mlほど飲めるようになれば飲みたい分だけ水分をとりましょう。

量を増やす時も一気に飲まず少しずつ飲み、体に負担の少ない純水や経口補水液を飲むことをおすすめします。

水分補給には経口補水液を使う

胃腸炎にかかっていると食べ物からの栄養をとることが難しくなるので、水分をとるだけでは栄養が足りなくなる恐れがあります。

そこで胃腸炎の時に水分補給に使いたい水分は「経口補水液」で、これは糖分控えめで塩分がきちんととれるのでおすすめです。

発熱時などにスポーツドリンクを薄めて飲むことがありますが、スポーツドリンクは必要な塩分が少ないため胃腸炎の時には経口補水液を選びましょう。

もしくは自宅で作る方法もあり、用意する材料は湯冷まし1リットル、砂糖40g、食塩3gで3つをよく混ぜます。

この時に使うお湯を純水にすると水分などの吸収を妨げる成分がほぼ入っていないので、体に優しい水分補給になります。

あまりに長く下痢が続く時にはカリウムも不足しているため市販の経口補水液に切り替えましょう。

子供や高齢者ほど脱水になりやすいと言われています


人間の体は成人で6割を水分が占めており、それだけあらゆる部分で水分が必要とされています。

子供の場合はさらに水分量が多く赤ちゃんでは8割ほどが水分です。

体重の数%失われるだけで脱水の重い症状が現れるため、体重の軽い子供ではすぐ必要な水分が不足する恐れがあり下痢をしたらこまめに少しずつ水分をとらせなくてはなりません。

高齢者の場合、もともと体の水分量が少ないのでそれ以上失わせないように吸収しやすい経口補水液などを飲むことが脱水を防ぐポイントです。

胃腸炎の時は適切な水分補給をしましょう

胃腸炎になったら水分が大きく失われることを想定して、適切な水分を用意することです。

そしておう吐している間は水分補給を避け、下痢が始まったらこまめに少しずつ水分補給を行いましょう。

水分以外に塩の補給も欠かせないので、経口補水液を作って使うこともおすすめです。