約6時間で水分補給した分が尿として排出されます


私たちの体の60%から70%は水分で出来ており、飲み物として補給された分は体内の水分になります。しかし補給して不要となった水分は、時間と共に尿となり、おしっことして体外に出て行きます。

ただ尿は水分のみならず、体内の不要物も含んでおり、体内の水分量を調節すると共に、不要な老廃物を出すという役割もあるのです。水分は腸で吸収されて、血液で全身に巡り、細胞に行き渡ったあと、不要な分は尿として生成され排出されます。

飲み物を飲んで水分を体内に補給すると、すぐには尿としては出て行きません。水を飲んでから1時間後では、補給した水分の16%ほどが尿となり、時間と共に尿になる割合は増えていき、6時間経過するとほとんどが尿となります。そのような水分補給のなかで、必要な分だけ血液などの体液となり、不必要な分は排出されます。

尿はもともと血液から作られます

補給した水分は、腸で吸収されたあと血液と共に全身に運ばれて、細胞に巡ります。細胞活動では老廃物が産まれますの、これも血液で腎臓に運ばれ、腎臓で不要な老廃物はより分けられて、水分と共に尿として排出されていきます。

飲んだお水は腸から吸収されて体内に入り、やがて腎臓で尿となり膀胱に溜まり、一定量を超えると尿意を覚え、人はトイレに行き排尿して出します。

先ほども記載の通り水分補給後1時間では、補給した水分の16%ほどが尿となります。そして2時間で60%、3時間で80%、最終的に6時間ほどたつと、補給した水分のほとんどが尿となります。そうして膀胱にある程度の量の尿が溜まると尿意が発生します。

膀胱に溜めておける尿の量

膀胱に溜めておける尿の量は年齢によっても違いますが、たとえば30歳女性だと500ml程度です。このために同じ年齢ぐらいの男女なら、さほど違いはないでしょう。これが80歳の女性となると300mlぐらいしか溜められません。

基本は若い人が膀胱には多くの尿を溜めることができ、年を重ねるほど溜められる量は少なくなります。またその許容量は身長によっても違いがあり、身長が高いほど許容量は多くなるのです。

トイレの回数は昼5回夜1回前後が平均です


水分補給する量によっても違いがありますが、1日のトイレの回数は成人で平均昼5回夜1回前後が普通です。たとえば1日5リットルのお水を飲むとすると、膀胱には500ml溜まりますので、単純計算で10回トイレに行きます。

このようにして、水分補給量が多ければトイレの回数も多いので、平均より多くても病気ではありません。そしてトイレに行くのは、トイレに行きたくなったら行くのが一番良いです。

何となく念のために行っておこうと、お腹も空いていないのに何となく何か食べておこうというのと同じで、良くありません。トイレに行きたくなったらというタイミングで、行くのが一番良いのです。

ただ、長い時間電車に乗るのでトレイに行けないから行っておく、夜寝る前に寝ている間にトイレに行きたくならないように行く、このようなことは行なっても構いません。

補給した水分の余分なものが尿となり排出されます

飲み物などとして補給した水分は、便としてまた汗としても出されますが、一番多いのは尿としてです。それは体内の血液濃度を一定に保つための役割もあり、体内の不純物を排出する役割もあります。

そうしてこまめに水分補給することにより、体内に常に新しい水分を循環させ、不純物も定期的に排出させて、体の健康のためにも良いです。ただ水分補給するにしても、あまりにも1日に補給する水分量が多い、逆にほとんど水分補給しないという極端なのは体に良くありません。

水分補給のタイミング

水分を補給するならば、1日1回まとめて2Lのお水を飲むよりは、こまめに何回か分けて飲んだ方が良いです。その方がまんべんなく尿も作られ、体内の不純物も排泄できます。

  • 朝と夜にコップ1杯のお水を飲む
  • 1日の飲む量を決めて目安にする
  • のどが渇く前に飲む

このようなことが大切であり、特に水分補給する習慣を付けるようにする、のどが渇くとすでに体内から水分は失われているので、のどが渇く前に飲むというのも大事です。

そうしてこまめに水分補給して、体内に水分を循環させるようにしましょう。こまめに水分補給すると、トイレにも何度か行きたくなるはずです。

極端にトイレの回数が多い場合は注意が必要です

平均回数以上にトイレに行くようになると病気の可能性があります。

感染症など体の不調を表している場合もありますので、当てはまる症状がないかチェックしてみましょう。

膀胱炎

尿は膀胱である程度溜まってから尿意を感じ、排尿されます。免疫力が下がり細菌が繁殖すると炎症が起こり、膀胱炎という感染症を引き起こします。

排尿痛や尿が細菌によって濁るなどの症状が見られ、残尿感があるのでトイレに行く回数が増えるのです。体内の水分は腎臓によって調節されているので、腎臓にトラブルが発生している場合もあります。

糖尿病

食事を摂ると体内でブドウ糖が作られて、エネルギーとして消費されます。余剰分のブドウ糖は血液に溶けだしますが、膵臓から分泌されるインスリンが血糖を抑えてくれるのです。

しかしインスリンが上手く働かない、もしくは分泌量が少なく血液中の糖分、血糖値が高いままになるのが糖尿病です。糖尿病になると頻尿や排尿量の増加、糖が混じるので尿から甘い匂いがする、泡立つなどの症状があります。

そのような症状が出ると要注意ですので、医師に相談しましょう。

骨盤底筋の衰え

骨盤底筋は股間にある小さな筋肉の集合体です。骨盤内の臓器を支え、排泄をコントロールする役割を担っています。

加齢などが原因で骨盤底筋が衰えると、尿道が緩んで尿を溜められなくなり頻尿や尿漏れを招くのです。特に女性に多く、改善には膣や肛門を締めるトレーニングが効果的です。

(まとめ)水を飲んでから尿になるまでの時間はどれくらい?

約6時間で水分補給した分が尿として排出されます

お水を飲んでから尿になるまでの時間、体内では水分が様々な部位を巡ります。まず体に取り込まれた水分は腸で吸収されて、血液にのって全身の細胞へ運ばれ代謝に使われます。

細胞活動で出た老廃物を血液が回収し、腎臓でろ過して水分と一緒に尿として外へ出ていくのです。水分補給から時間の経過と共に少しずつ水分が尿として排出されています。

お水を飲んでから尿になるまでの時間は大体6時間後です。排尿回数は昼に5回、夜は1回程度が正常だとされています。

体内に新しい水分を循環させて不要物を排出させるにはこまめの水分補給が必要です。ただ頻尿や排尿量の増加などがあると、膀胱炎や糖尿病などの病気の可能性もあるので気を付けましょう。