水分補給をしても尿が出ないのは腎臓や膀胱の病気の可能性があります


水分補給をすると通常は体内で血液に溶けた水分が全身を循環します。腎臓で血液がろ過されて老廃物と余分な水分がおしっことなって膀胱に溜まり、尿意を感じて排尿するという仕組みなのです。

しかし、腎臓や膀胱の機能が低下する病気にかかっていると水を飲んでも、尿が出ないことがあります。だるさやめまいなどが腎臓症状として出ることもあるのです。頻尿や排尿痛など異常を感じたら早めに病院を受診し、適切な治療を受けることが大事です。

水分補給しても尿が出ないのは腎臓か膀胱の不全が原因と考えられます

尿が出なくなる原因としては、腎臓への血流が減っている、腎臓自体に異常があるという腎臓の問題、または尿管や膀胱などで閉塞を起こしている可能性があります。

特にこれは個人差がありますが、1日の尿の量が400ml以下となると、病気を疑った方が良いです。さらに尿が出ないというので水分補給を控えると、脱水症状になることもあります。

尿が出ないと老廃物や水分が体に溜まり、むくみの症状として表れることが多いようです

健康な人は1日に8回前後、また1日1リットルから2リットル尿を出します。最低でも1日500ml前後は尿として体外に排出しないと、体の老廃物も一緒に出て行きませんので、尿が出ないとなると様々な病気へ繋がります。

老廃物や水分が体に溜まると、むくみが顕著に表れてきます。

むくみやだるさの症状

健康な人は通常1日1000~2000mlほどの尿を排出します。しかし、1日400mlしか尿が出ない状態を乏尿といいます。
尿は体内の老廃物を排出する役割を担っています。本来排出されるべき尿が少ないということは、体内に老廃物や毒素が蓄積していることになるのです。

だるさやむくみ、吐き気など脱水症状のような症状が出て、悪化すると呼吸困難を起こすリスクもあります。

尿は腎臓で作られるため、腎機能の低下が原因の場合があります

尿は腎臓で作られるので、腎臓が原因で尿が出ないこともあります。まずは水分や血液の流れが関係し、腎臓への水分の流入が減っていき、これによって尿の量も減り出にくくなります。

このような場合は脱水症状になることや、嘔吐や下痢などを引き起こすこともあります。腎臓自体の問題で尿が出ないこともあり、高血圧や糖尿病で腎臓が弱る場合や障害が出るなどで尿が出なくなります。

また腎炎などによっても腎臓の機能低下を引き起こしますので、尿が出ない状態を招き、さらにこのような原因では、尿の毒素も排出できないので、尿毒症を引き起こすこともあります。自覚症状が出にくく、重傷になると生命の危険もあります。

腎性腎不全とは?

腎臓には血液をろ過して老廃物を除去する機能があります。腎性腎不全はある理由で腎機能が急に低下する病気です。その結果、体内の水分や血中成分のバランスが崩れてしまいます。腎臓機能自体にトラブルが起こることで腎障害が発生すると考えられています。

例えば、腎臓内の小血管に炎症が起こる血管炎も原因の一つです。さらに、血管が詰まる血栓症などの要因とされています。

膀胱炎や前立腺肥大症により、尿の通り道を塞いで出なくなることもあります

腎臓から続く、尿管や膀胱、男性は前立腺があり、これらに関わる病気から尿が出なくなることもあります。尿道が塞ていると、膀胱から尿が排出されても体外には出ず、これは前立腺肥大という病気になります。

腎臓以外の原因としては、尿の通り道が塞て出なくなるということもあります。男性では真性包茎によって出ないというケースもあり、女性では子宮筋腫も原因となります。筋腫が肥大化すると、腸管や膀胱を圧迫し、また尿管自体を圧迫して尿を出にくくします。子宮がんで子宮摘出した場合も、尿が出にくくなります。

薬によっては副作用で腎臓に影響を与えて尿が出なくなることもあり、解熱剤や抗菌剤、抗うつ剤や造影剤などが、このような悪影響を与える可能性があります。ただ飲んだら必ずしも影響が出るとは限らず、アレルギー検査などして安全を確かめてから飲んだ方が良いです。

また薬の影響としては、ダイエットをして下剤を摂取していると、これも影響を与えて尿を出しにくくします。無理に下剤で水分を出しますので、脱水症状となり、それが原因で尿が出なくなってしまうのです。

疑いのある疾患

尿道から膀胱への細菌の侵入などが原因で膀胱に炎症が起こる膀胱炎を発症することがあります。膀胱炎になると、頻尿や排尿時の痛みなどの症状が出ます。尿が出にくくなることで、腎臓に尿が溜まり、腎機能が低下することもあるのです。さらに、何らかの原因で膀胱の出口、尿道の周りにある前立腺が肥大して尿道を圧迫します。主な症状は、頻尿やすぐに排尿したくなる尿意切迫感、残尿感などです。

また、排尿に関わる神経に何らかの障害が生じる神経因性膀胱になると、膀胱が正常に機能しなくなります。頻尿や尿漏れなどの症状が特徴です。脳卒中や糖尿病、脊髄損傷などが原因と考えられています。

尿が出にくいかどうかは、1日のトイレの回数と尿の量で判断します。

1日の回数は8回前後、尿の量は2リットル前後が普通であり、水分補給をしているに、トイレの回数や尿の量が少なければ病気を疑うべきです。尿が出にくいと思うならば、一番はトイレの回数が目安にしやすいです。もっと正確に判断したいときは、料理に使う物で良いので、計量カップで尿の量を量ってみましょう。

もしも病気かどうか知るならば、内科か腎臓内科、泌尿器科で検査します。その場合は腎臓自体に問題があるのか、それ以外の部位に問題があるのか、薬やダイエットの影響ではないのかを検査して調べます。自分自身でも、腎臓に影響を与える薬を使っていないか、または下剤は過剰に使っていないか一度確認してみましょう。

やはり本来体内では不要となり排出すべき水分を、尿として出せないとなると、体には良くありません。

水分補給をしているのに尿が出ない場合は早めに病院を受診しましょう


通常は補給した水分は、そのまま腸で吸収されて血液となり全身を巡り、その後腎臓で分けられ、尿になり膀胱に溜まり、やがて尿として排出されます。1日に水分補給する量や、個人の体質によっても、尿が多く出るか少ないかは多少違いはあります。

ただ尿が出にくくなっているならば、排尿を促すツボを押してみる、また背中やお腹にカイロを貼って膀胱を温めて機能を向上させるという方法があります。水分補給を十分に行なっているのに、尿が出ないとなると、体には良くありません。

そのような状態は1日でも早く改善するためにも、病院に行って診てもらい原因を探り、その原因を改善しましょう。

(まとめ)水を飲んでも尿が出ないことはある?

水分補給をしても尿が出ないのは腎臓や膀胱の病気の可能性があります

お水を飲んでも尿が出ない、尿の量が少ない場合考えられるのは、腎臓や膀胱の機能低下です。尿量が少ないと体内の毒素や老廃物が排出されにくくなり、むくみや倦怠感などの症状が出ます。

腎機能が低下する腎性腎不全や尿道を塞ぐ膀胱炎や前立腺肥大などの病気の可能性もあります。1日の排尿量やトイレの回数などをチェックしてみましょう。もし尿量が少ないなど気になる症状があれば、早めに病院を受診することをおすすめします。