赤ちゃんのミルクには、ミネラル分の少ないRO水や硬度の低い軟水が適しています

「赤ちゃんのミルクにはどんな水でも使えばいいの?」「水道水でも大丈夫?」「ウォーターサーバーの水は使える?」と悩む保護者は少なくありません。
ミルク作りでは70℃以上のお湯で調乳することが基本ですが、それだけでなく、水の種類やミネラル量なども確認しておきたいポイントです。
この記事では、当社が0〜2歳のお子さまの保護者62名を対象に実施したアンケート結果も交えながら、水道水・RO水・天然水などの違いや、赤ちゃんのミルクに適した水の選び方についてわかりやすく解説します。
目次
赤ちゃんのミルクに使う水の3つの基本条件

70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かす
粉ミルクは厳しい衛生管理のもとで製造されていますが、完全に無菌というわけではありません。そのため、世界保健機関(WHO)や厚生労働省などでは、粉ミルクを70℃以上のお湯で溶かすことが推奨されています。
70℃以上のお湯を使用する主な目的は、水そのものを殺菌することではなく、粉ミルクに含まれる可能性があるサカザキ菌(クロノバクター)やサルモネラ菌などの細菌によるリスクを低減することです。特に赤ちゃんは免疫機能が十分に発達していないため、正しい方法で調乳することが大切です。
水道水・ウォーターサーバー・天然水など、どの水を使用する場合でも、この基本ルールは変わりません。70℃以上のお湯で粉ミルクを十分に溶かしたあと、哺乳びんの外側から流水などで授乳できる温度まで冷ましましょう。
ミネラル分の少ないRO水や硬度の低い軟水を選ぶ
赤ちゃんは大人に比べて内臓機能が発達途中にあるため、ミルク作りに使用する水のミネラル量にも注意が必要です。特にカルシウムやマグネシウムなどを多く含む硬水は避け、ミネラル分の少ないRO水や硬度の低い軟水を選ぶとよいでしょう。
また、粉ミルクは、規定量のお湯で調乳したときに赤ちゃんに必要な栄養を摂取できるよう設計されています。そのため、ミルク作りに使用する水を選ぶ際は、水から多量のミネラルを追加する必要はありません。
RO水はRO膜(逆浸透膜)によってミネラル分などを除去した水で、天然水やミネラルウォーターは商品によって硬度や含まれる成分が異なります。市販の水を使用する場合は、「天然水だから」「ミネラルウォーターだから」と種類だけで判断せず、商品に記載された硬度や成分表示を確認することが大切です。
⇒関連記事:ウォーターサーバーでミルク作りはできる?条件・作り方・選び方を解説
水や調乳器具を衛生的に管理する
赤ちゃんのミルク作りでは、使用する水の種類だけでなく、調乳に使用する器具や周囲の環境を清潔に保つことも重要です。調乳前には手を洗い、哺乳びんや乳首などは月齢や使用している製品に応じて適切に洗浄・消毒しましょう。
ウォーターサーバーを利用する場合は、サーバー本体の衛生機能だけに頼らず、注ぎ口や水受け皿など、日常的に汚れやすい部分を定期的に清掃することも欠かせません。浄水器を使用する場合も、メーカーが指定する交換時期に合わせてフィルターを交換する必要があります。
また、ペットボトルの水は開封すると外部から雑菌が入り込む可能性があるため、開封後は商品に記載された方法で保存し、できるだけ早めに使い切ることが大切です。水の安全性だけでなく、保管方法や調乳器具を含めて衛生的に管理しましょう。
ミルク作りに使える水の種類を比較

赤ちゃんのミルクに使える水には、水道水やRO水、天然水・ミネラルウォーター、浄水器の水などがあります。それぞれ特徴や注意点が異なるため、違いを理解したうえで家庭に合った水を選ぶことが大切です。
| 水の種類 | ミルクへの適性 | 向いているケース | 確認したいポイント |
|---|---|---|---|
| 水道水 | ○ | 普段の水道水を使いたい | 70℃以上のお湯で調乳する |
| RO水 | ○ | ミネラル分の少ない水を選びたい | 温水が70℃以上のサーバーか確認 |
| 軟水の天然水 | ○ | 市販の水を使いたい | 硬度・成分表示を確認 |
| 硬水 | △ | ― | 日常的な調乳には適していない |
| 浄水器の水 | 条件付き | 浄水器を利用している | フィルター管理・メーカー案内を確認 |
水道水:ミルク作りに使用できる
日本の水道水は、水道法に基づく水質基準を満たすよう管理されており、飲用できる水として供給されています。そのため、家庭の水道水を赤ちゃんのミルク作りに使用することもできます。
ただし、粉ミルクを溶かす際は、70℃以上のお湯を使用することが基本です。水道水を一度沸騰させ、温度が70℃を下回らないうちに粉ミルクを溶かしましょう。70℃以上のお湯を使用する主な目的は、水道水を殺菌することではなく、粉ミルクに含まれる可能性がある細菌によるリスクを低減することです。
水道水には、衛生状態を保つために残留塩素が含まれており、カルキ臭を感じる場合があります。煮沸によってカルキ臭の軽減が期待できますが、沸騰させる時間や調乳方法については、使用する粉ミルクの商品表示や公的機関の案内も確認しましょう。
一方、水道水を使用する場合は、調乳のたびに70℃以上のお湯を準備し、粉ミルクを溶かしたあとに授乳できる温度まで冷ます必要があります。毎日継続して使用することを考え、水質だけでなく、調乳方法や生活スタイルに合っているかも確認しておくとよいでしょう。
なお、マンションなどの集合住宅では、貯水槽を経由して各家庭に水が供給されている場合があります。水道設備の管理状況が気になる場合は、建物の管理会社などに確認する方法もあります。
RO水(ピュアウォーター):ミネラル分が少ない
RO水(Reverse Osmosis Water)は、RO膜(逆浸透膜)でろ過された水で、ミネラル分が少ないことが特徴です。ウォーターサーバーの水などにも採用されています。
赤ちゃんのミルク作りに使用する水の選択肢の一つであり、天然水やミネラルウォーターのように商品ごとの硬度を細かく確認する必要が少ないため、赤ちゃんのミルクに使う水として選びやすいことも特徴です。
ただし、RO水であればそのまま常温で粉ミルクを溶かしてよいというわけではありません。水の種類にかかわらず、粉ミルクは70℃以上のお湯で溶かすことが基本です。
RO水を採用しているウォーターサーバーを利用する場合は、70℃以上の温水を使用できる機種であれば、調乳のたびにお湯を沸かす工程を省けます。赤ちゃんのミルク作りに使用する場合は、水質とあわせてサーバーの温水温度も確認しましょう。
天然水・ミネラルウォーター:硬度を確認する
天然水や市販のミネラルウォーターを赤ちゃんのミルク作りに使用する場合は、商品によって硬度やミネラル量が異なるため、成分表示を確認することが大切です。
天然水やミネラルウォーターは、採水地などによってカルシウムやマグネシウムなどの含有量が異なります。そのため、同じ「天然水」「ミネラルウォーター」という表示でも、硬度や含まれるミネラル量には違いがあります。
一般的に、硬度の低い軟水はミルク作りに使用されるケースがあります。一方、硬水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含むため、赤ちゃんの内臓への負担が懸念されることから、日常的な調乳にはあまり適していないとされています。
商品ラベルに記載された硬度や成分表示に加え、粉ミルクメーカーが案内する調乳用の水に関する情報も確認すると安心です。
また、ペットボトルの水を使用する場合も、粉ミルクを溶かす際には70℃以上のお湯を使用するという基本は変わりません。
浄水器の水:フィルター管理に注意する
家庭の水道水を浄水器に通し、ミルク作りに使用する方法もあります。浄水器は、水道水に含まれる残留塩素や特定の物質などを除去・低減する目的で使用されますが、除去できる物質や浄水能力は製品によって異なります。
そのため、赤ちゃんのミルク作りに使用する場合は、使用している浄水器の性能やメーカーの案内を確認することが大切です。また、フィルターを長期間交換せずに使用すると、本来の浄水性能を維持できなくなる可能性があります。メーカーが定める交換時期を守り、浄水器本体や吐水口なども清潔に保ちましょう。
浄水器を通した水を使用する場合も、粉ミルクは70℃以上のお湯で溶かすという基本ルールは変わりません。「浄水器を通しているからそのまま使える」と考えず、正しい温度で調乳することが重要です。
保護者はミルク用の水をどう選んでいる?

赤ちゃんに使う水には、水道水やRO水、天然水、浄水器の水など、さまざまな選択肢があります。当社が実施したアンケート結果から、実際に使われている水や、水選びで不安に感じた点を見ていきましょう。
赤ちゃん用途では「煮沸した水道水」を使う家庭が最も多い
当社アンケートでは、赤ちゃん用途で普段使っている水として、「煮沸した水道水」が61.3%で最も多い結果となりました。次いで「浄水器の水」が46.8%、「市販のミネラルウォーター」が41.9%、「市販のベビー用水・純水」が30.6%となっています(複数回答)。
煮沸した水道水を使う家庭が多い一方で、浄水器の水や市販のミネラルウォーター、ベビー用水・純水なども利用されています。毎日何度もミルクを作る時期には、安全性に加え、使いやすさや準備のしやすさも水を選ぶ際の判断材料になります。

水選びで最も多かった不安は「煮沸が必要か」
当社アンケートでは、赤ちゃんの水選びで不安に感じたこととして、「煮沸が必要か」が58.1%で最も多い結果となりました。次いで、「硬度・ミネラル」が37.1%、「衛生面」が35.5%、「買い置き」が30.6%となっています。
この結果から、赤ちゃんのミルクに使う水では、「どの水を選ぶか」だけでなく、「どのように使えば安全なのか」という点に不安を感じる保護者が多いことがわかります。
特に初めての育児では、水道水は煮沸が必要なのか、天然水はそのまま使えるのかなど、水の種類ごとの違いに迷う家庭も少なくありません。

水道水への不安や煮沸期間には違いがある
当社アンケートでは、水道水を赤ちゃんに使うことについて、「かなり不安があった」「少し不安があった」と回答した保護者は合わせて79.0%となりました。また、水道水の煮沸を続けた期間は、「7〜11か月まで」が45.2%で最も多く、家庭によって対応に違いが見られます。
水道水も赤ちゃんのミルク作りに使用できますが、水の選び方や取り扱い方に不安を感じる家庭は少なくありません。水道水・RO水・硬度の低い軟水など、それぞれの特徴や必要な管理方法を確認し、ご家庭に合った水を選ぶことが大切です。
⇒関連記事:赤ちゃんに水道水はいつから?煮沸・湯冷ましはいつまで必要?


ミルク用の水選びでは「純水・RO水」を重視する保護者が多い
当社アンケートでは、ウォーターサーバーを検討する条件として、「純水・RO水であること」が40.3%で最も多い結果となりました。次いで、「すぐにお湯が使える」が35.5%、「赤ちゃんに使いやすい水である」が32.3%、「硬度が低い」が29.0%となっています。
この結果から、ウォーターサーバーを選ぶ際は、利便性だけでなく、水の種類や水質を重視する保護者が多いことがわかります。「純水・RO水であること」が最も多く選ばれたことからも、水質を重視して製品を比較する家庭が多いことがうかがえます。
赤ちゃんのミルクに毎日使用することを考えると、水質だけでなく、無理なく使い続けられるかどうかも確認しておきたいポイントです。

赤ちゃんのミルク作りにはRO水のウォーターサーバーもおすすめ

赤ちゃんのミルク作りでは、水質だけでなく、70℃以上のお湯を無理なく準備できることも大切です。ウォーターサーバーを選ぶ場合は、水の種類や温水温度、使いやすさも確認しましょう。
RO水はミルク作りに適した水の選択肢の一つ
RO水はミネラル分が少なく、赤ちゃんのミルク作りに使いやすい水の一つです。ウォーターサーバーで利用する場合は、水質だけでなく、70℃以上の温水が使えるか、注文量やノルマの有無、赤ちゃんの成長後も家族で使い続けられるかといった運用面も確認しておきましょう。
アルピナウォーターならROろ過の超軟水をミルク作りに活用できる

アルピナウォーターが赤ちゃんのミルク作りにおすすめの理由
- ROろ過の超軟水:不純物を限りなく除去した超軟水で、赤ちゃんのミルク作りに使用しやすい
- 70℃以上の温水がすぐ使える:お湯を沸かす手間を減らし、夜間や忙しい時間帯の調乳にも便利
- 注文ノルマなし:赤ちゃんの成長や使用量に合わせて必要な分だけ注文でき、ミルク作り以外にも離乳食や家族の飲み水まで幅広く活用できる
アルピナウォーターでは、赤ちゃんのミルク作りにも使いやすいROろ過の超軟水と、各種ウォーターサーバーをご用意しています。料金プランやサーバーの種類など、詳しくは公式サイトをご覧ください。
赤ちゃんのミルク用の水に関するよくある質問(Q&A)
赤ちゃんのミルクに使う水については、水の保存方法や外出時の調乳など、実際にミルクを作る場面で迷うこともあるでしょう。ここでは、本文で紹介した水の種類や選び方以外のよくある疑問について回答します。
Q1.ペットボトルの水を開封したあとはどのように保存すればよいですか?
開封後のペットボトルの水は、商品に記載されている保存方法に従い、できるだけ早めに使い切りましょう。赤ちゃんのミルク作りに使用する場合は、直接口をつけたペットボトルの水を使用することは避け、衛生的に取り扱うことが大切です。
Q2.調乳用のお湯や湯冷ましは作り置きできますか?
調乳用のお湯や湯冷ましを準備する場合は、洗浄・消毒した清潔な容器に入れ、外部から雑菌が入らないように管理しましょう。長時間の保存は避け、できるだけ当日中に使い切ることが大切です。なお、粉ミルクを溶かして作ったミルクは、必要なタイミングで調乳することが基本です。飲み残しを保存して再利用することも避けましょう。
Q3.外出先でミルクを作るときの水はどうすればよいですか?
外出先でミルクを作る場合も、70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かすという基本は変わりません。保温性のある水筒に調乳用のお湯を入れて持参する方法や、調乳に使用できるお湯を提供している施設を利用する方法があります。使用する水の種類や温度を確認し、衛生的に調乳しましょう。
Q4.赤ちゃんのミルクに使う水は毎回同じ種類にした方がよいですか?
必ずしも毎回同じ種類の水を使用する必要はありません。水道水やRO水、硬度の低い軟水など、ミルク作りに使用できる水を選び、70℃以上のお湯で正しく調乳することが大切です。市販の水を使用する場合は、その都度硬度やミネラル量を確認しましょう。
Q5.災害時に備えてミルク用の水を備蓄する場合は何を選べばよいですか?
災害時に備えて赤ちゃん用の水を備蓄する場合は、ミネラル分の少ない軟水など、ミルク作りに使用しやすい水を選びましょう。あわせて賞味期限を定期的に確認し、ローリングストックなどで入れ替えておくと安心です。調乳には70℃以上のお湯が必要になるため、停電や断水時にお湯を用意する方法も考えておくことが大切です。
(まとめ)赤ちゃんのミルクに使う水は何がいい?水道水・RO水・天然水を比較
赤ちゃんのミルクには、ミネラル分の少ないRO水や硬度の低い軟水が適しています
水道水やRO水、硬度の低い天然水は赤ちゃんのミルク作りに使用できますが、水の種類にかかわらず、粉ミルクは70℃以上のお湯で調乳することが基本です。また、天然水やミネラルウォーターを使用する場合は、硬度や成分表示を確認し、ミネラル分の多い硬水は避けましょう。
当社アンケートでは、煮沸の必要性や硬度、衛生面などに不安を感じる保護者が多いことがわかりました。毎日続くミルク作りだからこそ、安全性だけでなく、準備のしやすさや続けやすさも考慮しながら、ご家庭に合った水を選ぶことが大切です。


