点滴は速やかかつ確実な水分補給に役立ちます
単に水分補給が目的であれば、わざわざ点滴を打つ必要はないかもしれません。
傾向で補給すれば、自ずと全身へ水分は行き渡ります。
点滴による水分補給は、そうした経口摂取が難しいときでも役立つ方法となってくれます。
また点滴では、静脈へ針を通し、血流でスピーディに全身の細胞へと水分を送ることができます。
その他、水分と合わせて各種栄養や薬剤も行き届けられます。
このように点滴では、経口補給において得られない多くのメリットを期待できるのです。
どんな状況で点滴による水分補給が役立つの?
例えば、激しい嘔吐が続いており、お水すら受け付けないときです。
点滴であれば、確実に水分補給することができます。
次に、脱水症状などで意識を失っている状態のときです。
経口摂取どころか、水分補給の必要性すら理解することが難しい状況でも、点滴なら重力に任せてしっかりと補給できます。
点滴を要するような状態にならないための心構え
点滴を何の知識も持たず個人で打つ人は、そういません。
大体は、病気症状や体調不良により、病院を受診して打ってもらう形かと思われます。
そして病院は通常、体が悪いからこそ診てもらう場所であるため、基本的に避けるべき展開です。
点滴の必要となる状態を避けるには、やはり日ごろから心がける体調管理が大切です。
普段からこまめに水分補給して、快適で安心な生活を目指しましょう。
良質なお水をこまめに摂る
人の体は、半分以上がお水で構成されています。
成人で60~65%、さらに幼児・乳児となれば75%近いともいわれているほどです。
そしてこうした水分は、理想の割合から1~2%失われただけでも脱水症状を引き起こしてしまうそうです。
そのため、普段からこまめに水分補給することが重要となります。
またお水の選び方もポイントです。
一口にお水といっても、種類は幅広いです。
特に重視する点としては、硬度が挙げられます。
これは水分中に含まれるカルシウムやマグネシウムといった、ミネラル分の多さで決まるものとなっており、多ければ多いほど硬度は高まります。
水分補給に適したお水には、この硬度が低いものを選んでください。
細胞中へ吸収されやすく、また内臓へも負担をかけにくいため、幅広い年代の人が安心して飲めます。
一日に必要な摂取量を理解する
前述の通り、人はわずかでも水分が不足すると体調を崩してしまいます。
脱水症状により、それこそ点滴で水分補給しなければならない状態ともなりかねません。
そこでポイントとなるのが、摂るべき水分量を理解しておくことです。
まず、汗や尿を通して一日に排出される水分の目安は、約2~2.5リットルだそうです。
そのため単純計算では、これだけの量を毎日補う必要があります。
ですが、飲み物のみならず、食事からも一定量を補給することができるため、実際に水分補給する量はこれに限りません。
食事から摂取できる水分は、代謝水と呼ばれています。
そして一日に摂れる代謝水の平均値は、約1リットルです。
そのため水分補給するべき必要量は、1~1.5リットルであると考えておいてください。
意識的にこの量を安定して補給できれば、脱水症状のリスクは大きく軽減できます。
お酒はほどほどに
お酒もお水と同じ水分ですが、水分補給するには適さない存在です。
そして飲み過ぎてしまうと、むしろ脱水症状にすら繋がってしまいかねません。
まず一つに、利尿作用があるためです。
アルコールの影響で脳から腎臓に伝わるホルモンが阻害され、必要な水分までをも排出してしまいます。
特にビールは、この影響が強いそうです。
そしてもう一点、過度な摂取が嘔吐に繋がることも理由の一つです。
胃の内容物が吐き出される形となりますが、水分も大量に排出されてしまいます。
この場合、強い酔いと脱水症状が合わさって体に影響するため、どちらか一方のときよりさらに危険です。
点滴での水分等摂取がなくては、命すら危険といった状況にも繋がりかねません。
お酒は、適度であれば美味しく味わえますが、量に関して十分気をつけましょう。
点滴による水分補給は最終手段です
点滴は、確かに有効な水分補給手段です。
ですが、血管を通して直接取り込む方法は、少なからず体に負担を与えます。
事実、成分によっては静脈炎などの原因ともなってしまうそうです。
また長期にわたり水分や栄養が口から摂れない状態であれば、大腿静脈、頚椎静脈から高カロリー点滴を要することもあります。
この場合、比較的多量の出血も伴う太い針を使うため、体への負担は一層大きくなります。
いずれにおいてもそうした状況へ至らないよう、日ごろから良質のお水を適切に摂れるよう心がけてください。
点滴による水分補給は有効ですが、日ごろからのこまめな経口摂取が大事
点滴は、嘔吐が激しい状態や、意識が定まらないときの水分補給などに役立ちます。
ですが、体への負担が大きいこともまた事実です。
硬度の低い良質なお水を日ごろからこまめに摂取し、病院のお世話になる必要がないよう体調管理を心がけましょう。