糖尿病の改善に正しい水分補給が大切です

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糖尿病を改善するためには、体の中に溜まってしまう糖を代謝できる体内の環境づくりが必要です。

水分は老廃物の排出を促進することができるため、体の代謝にはなくてはならないものとなります。

糖尿病は糖を減らすために食生活が重要とよく言われますが、それだけでなく溜まっているものの排出も重要です。

水分補給をすることで、排出のサイクルを改善することができるでしょう。

ただし、大量に飲みすぎることには注意が必要です。

たくさんの水分を取ると排出のために体に負担がかかる恐れもあります。

血糖値と水分量のバランスで過不足に注意を

糖尿病の人は、血糖値という血液中の糖分の量に注意をして生活を送ります。

糖の全体量が変わらなくても、水分が体から減ると血中の濃度が高くなってしまい、悪影響となります。

そのため、血液中の糖と水分量のバランスを良くしておくことが大切です。

また、エネルギーの燃焼のために糖を使いやすくするために、老廃物を血中に残さないことも必要となります。

糖尿病の水分補給の注意点

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糖尿病の予防や改善を目指す人は、飲食物として口に入れるものすべてに注意深くなる必要があります。

食事を制限するだけでは、糖の摂取を減らすことはできますが、積極的に排出に回すことはできません。

そのため、水分補給でより効果的に排出しやすい環境を作ることも必要となります。

排出のためとはいえ、出しすぎても良くないため、適量の水分にとどめることも大切です。

糖尿病では水分補給は少し多めに

糖尿病では、一般的に健康な人よりも多くの水分が必要です。

糖尿病になると、体の中の構成要素のバランスが崩れやすくなります。

すると浸透圧のバランスも悪くなり、水分が吸収されずに排出されてしまいます。

尿の回数が増えやすく、常に水分が足りていないような状態です。

そこへさらに運動などを行うと、発汗によって体内の水分は一気に奪われてしまいます。

水分が少なくなると、血液はドロドロとなって流れが停滞して、糖の排出自体は進みにくくなります。

血管の病気がハイリスクに

糖尿病では、血液が濃縮されてドロドロ血になることで血管の病気が起こりやすくなります。

また、血中の糖が血管を傷つけることもリスクです。

血管が詰まったり、切れたりといった病気が多くなるため、血液をサラサラにするための努力が欠かせません。

糖尿病特有の症状も血液が原因

糖尿病では感染症にかかりやすくなったり、傷が治りにくくなったりなどの症状が出ます。

これらの症状も血流が悪くなったために、免疫細胞に影響が行かなくなったり、傷や感染に対する感度が悪くなったりすることが原因です。

糖尿病の人の水分補給のリスクと注意

糖尿病の人の体調コントロールや病気予防のために水分補給を行うには、飲み方の注意が必要です。

健康体の人よりは多めに、意識的に水分補給を行う必要はありますが、飲めば飲むほどよいということではありません。

反対に体調を悪化させる原因にもなりかねませんので、十分な注意が必要となります。

飲みすぎも注意を

糖尿病の人の中には、いくら飲んでものどが渇くという症状を感じる人がいます。

これは、浸透圧のバランスが悪いため、血液などの必要な部分に水分が吸収されない・排出されてしまうことによって起こります。

吸収しやすくする工夫なしに、水分の量だけを増やし続けると、排出がさらに多くなってしまい、最終的には腎臓に負担をかけることになりがちです。

糖尿病の合併症として腎症などがありますが、糖尿病の影響で負担がかかりがちな腎臓をさらに傷つけます。

甘い飲料は避けて

糖尿病の人は甘いものを避ける食生活をしていますが、意外と飲み物の糖分を忘れてしまう人が多いものです。

スポーツドリンクはさっぱりとした後味で、特に冷やすと甘味が軽減されますが、糖質はしっかりと入っています。

吸収しやすいと言われているので水分補給のために手に取ってしまいそうですが、糖尿病には向いていません。

反対に、吸収しやすい水分に乗って糖分も吸収されやすくなり、血糖値に悪影響を与える可能性があります。

糖尿病の人の水分補給の仕方

糖尿病の予防改善には、正しい方法で水分補給を行うことが必要です。

適切な飲み方をすれば、吸収しやすいと言われるスポーツドリンクを選ばなくても体にきちんと浸透しやすくなるでしょう。

必要な最低量は確保して

一日に必要な水分量はおよそ1.5から2リットル程度です。

尿量が増えたからといって摂る量をどんどん増やすのではなく、吸収しやすくすることでカバーしましょう。

運動をする時には水分補給を忘れずに

特に汗をかきやすい運動時には、前もって水分補給をしておきます。

糖尿病の人には食事制限だけでなく体を動かすことも大切ですが、体調を整えてから運動しなければいけません。

こまめに飲んで血液濃度を安定

一度に飲む量は、コップ一杯か半分程度にとどめます。

それを1~2時間ごとにこまめに飲むことが大切です。

血液の濃度が濃くなってからではなく、常に血液に水分を与え続けて安定させることを目指しましょう。

糖尿病では毎日水分補給量をコントロール

糖尿病では毎日の食生活のコントロールに加えて、水分量のコントロールも必要です。

糖尿病の治療や予防というと、食事制限が前面に出ていて目立ちますが、それを支える上で水分補給が役立ちます。

水分をきちんと補給し続ける事によって、体の中の血液の流れが良くなり、問題となる血糖値を改善することにもつながります。

ただし、体の中に溜められる水分量は決まっているため、一定量以上の水分を取っても、尿として排出されてしまい、無意味です。

水分を適切にとって健康管理をしましょう

糖尿病の人の健康管理は、より長く良い状態を保つために大切なことです。

予防のためにも、血糖値のコントロールを始めましょう。

毎日の水分補給は適切に行い、体に負担とならないように心がけることも必要です。