カフェインを摂ると水分代謝が活発になります


水分代謝とは身体に溜まった老廃物を、水分の巡りにより尿や汗として排出することをい
います。

コーヒーや緑茶、紅茶、コーラなどカフェインを含む飲み物は身近なところにあります。

コーヒーなどを飲んだあとに、トイレが近くなった経験がある人は多いでしょう。

これはカフェインの働きにより尿の量が増えるからと考えられます。

このカフェインの利尿作用によって水分代謝が良くなり、身体の老廃物をデトックスする効果が高まるといえます。

カフェインは腎臓を活発にして水分代謝を良くします

カフェインにはいろいろな効果がありますが、そのうちのひとつに腎臓の血管を拡張する作用があります。

腎臓は老廃物をろ過して尿を作り出す臓器です。

血管が拡張して血流が良くなると、腎臓の働きが活発になり尿を作る働きも高まります。

これがカフェインによる利尿作用です。

この利尿作用による脱水症状を心配する人もいるのでははいでしょうか?

水分代謝を良くするためにカフェインを摂るときのポイント


利尿作用により水分代謝が良くなるとされるカフェイン。

身体のデトックスを活発にするとはいえ、カフェインの入ったものをいくらでも飲んで良いものなのでしょうか?
コーヒーなどばかり飲んでいて、反対に身体の調子が悪くなったという話もあります。

どのようにカフェインを摂れば良いのか、どういうことに注意すればよいのか。

カフェインを摂るときのポイントをまとめてみました。

カフェインの摂りすぎで水分不足になり得ます

カフェインの過剰摂取で心配されることのひとつが脱水症状です。

水分を多く排出するのだから、コーヒーなどから水分を摂っても身体の水分が不足するのではといわれています。

カフェインの利尿作用は飲んですぐ現れるのではなく、しばらくしてから現れます。

飲み物の温度などでも変わりますが、大体30分から1時間程度とされます。

さらに効果はしばらく持続するため、飲んだコーヒーが素早く排出されるのではなく、腎臓が活発な状態がしばらく続くわけです。

しばらく利尿作用が続くことで、身体の水分がどんどん出ていく感覚になるかもしれませんが、身体が脱水になるほどの利尿作用はないといわれています。

それなら安心とコーヒーなどばかりを飲んでしまいそうになりますが、カフェイン摂取には利尿作用以外にも身体への影響があります。

それについても考える必要があります。

カフェインには副作用があります

カフェインは眠気を覚ます効果や、水分代謝アップなどいくつもの健康効果があることが確認されています。

その反面、摂りすぎると健康に良くないという可能性も指摘されています。

胃を荒らす

カフェインは胃液の分泌を促すとされます。

胃液が過剰に分泌されると、胃を荒らしてしまい胃痛や腹痛、吐き気などを引き起こす可能性があります。

睡眠不足

カフェインには覚醒効果があり、摂りすぎると反対に睡眠を妨げる可能性があります。

寝る前にコーヒーなどを飲むと睡眠の質を低下させることに繋がります。

急性カフェイン中毒

どんなものでも一度に多量に摂ると身体によくないといわれますが、カフェインも同じこと。

カフェインの場合、体重65㎏の人が1時間以内に420㎎のカフェインを摂ると急性カフェイン中毒になる危険性があるとされます。

ちなみに、インスタントコーヒー100mlあたりのカフェイン含有量は60㎎。

玉露のお茶には、100mlに対して160㎎。

思っているよりも多くのカフェインが含まれています。

栄養ドリンクやコーラなど、気付かないうちにカフェインを摂っている場合もあるので、注意しましょう。

依存性とカフェイン中毒

急性カフェイン中毒でなくても、慢性的にカフェインと多量に摂っているとカフェイン中毒になる可能性があります。

症状としては身体のだるさ、頭痛、集中力低下、気分の落ち込みなど。

さらにカフェインには依存性があるといわれています。

お酒やたばこほどではありませんが、急にカフェイン断ちするとコーヒーなどを飲みたくて仕方なくなるといわれています。

アルコールなどに比べれば、カフェイン断ちは容易といわれますが、普段からコーヒーやお茶ばかりを飲まないようにしたほうが良いでしょう。

カフェインは水分の再吸収を防ぐことでも水分代謝を活発にします

腎臓の機能を活発にして尿の量を増やす作用があるカフェイン。

老廃物などをろ過して尿が作られたあとは、使えるものは血管に再吸収され再び体で使われます。

水分の多くも再吸収されますが、カフェインはここで水分が再吸収されるのを阻害する働きがあります。

つまり、膀胱へと送られる尿の水分量が普段より減らなくなるわけです。

尿が作られるのを活発にする作用と、尿そのものを増やす働きによって利尿作用があり、水分代謝を活発にしているのです。

水分代謝活発にするには、カフェインと同時にお水も摂りましょう

カフェインには利尿作用がありますが、水分補給で巡らせる水分量を増やすことも大切。

身体に負担となるものが少ないお水などで、必要な水分を補給すると良いでしょう。