設置場所の制約やフィルター交換の手間がデメリットとして挙げられます

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)は、水道水をその場で浄化し、ボトル交換の手間なく冷水・温水を使える便利さから人気が高まっています。とくに、料理で水を多く使う家庭や、ボトル保管スペースに悩みたくない人にとって魅力的な選択肢です。

一方で、導入後に「設置場所が合わなかった」「思ったより費用がかかる」「災害時に使えなかった」など、仕組みを理解していなかったことで後悔するケースも少なくありません。

本記事では、水道直結型のデメリットと、それがどのように後悔につながるのかを実際の利用者の声を交えて詳しく整理します。ボトル型との比較や向き・不向きもまとめ、家庭に合った選び方ができるよう分かりやすく解説します。

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)とは?

水道直結ウォーターサーバーは、家庭の上水道から直接水を取り込み、内部の浄水フィルターでろ過して冷水・温水として利用するタイプです。水ボトルを購入・交換する必要がないため、ボトルの保管場所や交換作業の負担がなく、常に一定量の水を使える点が特徴です。

浄水方式はメーカーにより異なり、主に以下のフィルターが採用されています。

  • 活性炭フィルター:残留塩素やにおいの除去
  • 中空糸膜フィルター:細かな粒子の除去に強い
  • RO(逆浸透膜)フィルター:不純物を99%以上除去

高性能モデルでは、自動クリーニング機能や抗菌加工タンクを採用しているものもあり、衛生管理のしやすさを重視した仕様も増えています。

一方で、水道管とサーバーをホースで接続する必要があるため設置場所が限られ、災害時には断水の影響を受けて使用できないなど特有の注意点があります。

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)のデメリットと後悔につながる理由

水道直結型は便利な一方、構造上の“制約”が、生活との相性によってそのまま後悔に結びつくことがあります。デメリット → 後悔につながる理由 → 実際の声の3段階で整理します。

① 導入工事の手間がかかる

水道直結型は、水栓の事前チェックと本工事の2段階が必須です。特殊水栓ではアダプターが必要になり、日程調整が増えることもあります。こうした準備工程の多さは想像以上に負担になり、導入時点でストレスを感じる人もいます。

実際の声

  • 「設置までに数週間かかり、想像していた以上に工程が多かった」
  • 「特殊水栓で追加パーツが必要になり、予定がずれ込んだ」
  • 「撤去時も立ち会いが必要で、“気軽に試せない”と感じた」

② 設置場所の自由度が低い

ホースで水栓とつなぐため、電源・水栓・サーバーの位置関係が固定されやすく、希望した位置に置けないこともあります。設置後に扉の開閉や家電との干渉、ホースの見た目、圧迫感など細かな違和感が出やすく、移動しづらい構造も後悔につながります。

実際の声

  • 「キッチン扉と干渉して、使うたびに当たるのがストレスだった」
  • 「ホースが目立ってしまい、想像より生活感が出てしまった」
  • 「ロボット掃除機がホースに引っかかり、結局置き場を変えられず不便」

③ 災害時に使えないことがある

停電時は常温水が出る機種もありますが、水道が止まると完全に利用できなくなります。「停電時OK=災害でも使える」と誤解されやすい点が後悔の原因です。

実際の声

  • 「台風で断水したとき、タンク内の水も出ず完全に使えなかった」
  • 「防災用も兼ねて導入したが、断水で無意味だった」
  • 「結局ペットボトルを急いで買うことになり、不安が残った」

④ 引っ越しや移動に弱い

サーバー本体を数十センチ動かしたいだけでも再工事が必要になることがあります。住まいの変化に弱い点は長期的な後悔につながりやすい要素です。

実際の声

  • 「引越し先の水栓形状が合わず、やむなく途中解約に」
  • 「撤去と再工事の両方を調整するのが大変で、気軽に動かせなかった」
  • 「模様替えのたびに“ホースどうする問題”が出て面倒だった」

⑤ フィルター管理が必要

浄水性能維持のためフィルター交換は必須で、半年〜1年に1度必要です。ROは複数枚構造の機種もあり、慣れるまでは負担に感じることがあります。

実際の声

  • 「交換時期を忘れがちで、結局アラートが来て慌てて作業することが多かった」
  • 「ROフィルターの枚数が多く、最初は戸惑った」
  • 「交換を先延ばしにしたら味が落ちて焦った」

⑥ 初期費用がかかる場合がある

“工事無料”とあっても、特殊水栓や配管の関係で追加費用が発生することがあります。想定外の出費が後悔につながります。

実際の声

  • 「専用アダプターが必要で追加料金がかかった」
  • 「長いホースや通し方の都合でオプション費用が追加になった」
  • 「無料と思っていたが、現地で説明されて結局総額が上がった」

⑦固定費が割高になることがある

使用量に関係なく毎月サーバー代が発生するため、外出が多い月や冬場など使用量が少ない時期は割高感が出やすい特徴があります。

実際の声

  • 「ほとんど家にいなかった月も固定費が変わらないのが気になった」
  • 「夏は使うけど冬は飲まないので、割高に感じる」
  • 「一人暮らしだと、水道代よりサーバー代の方が目立つ印象だった」

⑧ 水の味が予想と違うことがある

水道水が原水のため、天然水のようなミネラル感や個性は期待できません。RO水は安全性が高い反面、薄く感じることもあります。

実際の声

  • 「天然水の味を期待していたので、思ったより淡泊で驚いた」
  • 「RO水はクセがなく飲みやすいが、コクを求める人には物足りないと思う」
  • 「地域の水質によって微妙に味が違い、引越し前後で差を感じた」

⑨ 契約期間が長く、途中解約が負担になりやすい

水道直結型は工事費回収のため長期契約が多く、途中解約の費用が高め。生活変化に左右されやすい家庭や転勤族には負担となりやすいポイントです。

実際の声

  • 「引越しで対応エリア外になり、予想外の解約費用がかかった」
  • 「数年契約がネックで、生活が変わったときに柔軟性がないと感じた」
  • 「契約書を読むと違約金が意外と高く、少し慎重に選べばよかったと思った」

水道直結型(浄水型)とボトル型はどちらが最適?違いが一目でわかる比較表

ウォーターサーバー選びでは「水源・設置方法・災害時の使いやすさ・ランニングコスト」など、重要な判断材料が複数あります。
水道直結型とボトル型は構造が根本的に異なるため、メリット・デメリットも大きく変わります。

ここでは、迷いやすいポイントを 項目ごとに比較し、どちらが自分の家庭に向いているのか判断しやすくなるよう整理しました。

項目 水道直結型(浄水型) ボトル型
水源 水道水を浄水 天然水 / RO水
設置方法 工事必須・場所制限あり 工事不要・自由度高い
ランニングコスト サーバー代が毎月固定 飲んだ分だけ発生
味の特徴 水道水ベース 採水地の味を選べる
災害時 断水で利用不可 停電時も利用可(レバー式)
移動・引越し 再工事が必要 本体移動だけでOK
メンテナンス フィルター交換必須 基本メーカーが対応
メリット ボトル不要・水切れなし 防災に強い・味を選べる
デメリット 設置制限・災害に弱い ボトル交換・保管の手間
向いている人 水を多く使う家庭 味にこだわる / 引越しが多い

どんな家庭に向いている?タイプ別にわかる向き・不向き

水道直結型とボトル型は、構造だけでなく “ライフスタイルとの相性” が大きく関係します。使用量・味の好み・住まいの変化などを軸に、どのタイプが適しているか整理します。

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)が向いている人

  • 水を多く使う家庭
  • ボトル交換の負担をなくしたい人
  • 住まいの動線が固定されており、模様替えが少ない家庭
  • 味に強いこだわりがない人
  • キッチンのレイアウトが整っており設置場所に余裕がある人

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)が向いていない人

  • 引越しや模様替えが多い人
  • 災害備蓄としてもウォーターサーバーを使いたい家庭
  • 天然水のミネラル感が好きな人
  • 1人暮らし・長時間外出などで使用量が少ない人

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)に寄せられる「よくある質問」

選ぶ際に迷いやすいポイントについて、特に多い質問をまとめました。

Q1. 賃貸でも使えますか?

A.物件によります。管理会社の許可が必要な場合があり、特殊水栓は設置できないこともあります。

Q2. 工事はどのくらいかかる?

A.一般的には60〜90分ほど。撤去時も同様です。

Q3. 停電・断水時は使える?

A.停電時は常温水のみ使える機種もありますが、、断水時は使用できません。

Q4. フィルター交換は難しい?

A.基本的には簡単に自分で交換できますが、ROフィルターは複数枚構造の機種もあります。

Q5. ボトル型より安い?

A.24L以上使う家庭ではコストメリットが出やすいです。ただし使用量が少ない家庭では固定費が割高に感じられる場合があります。

(まとめ)水道直結ウォーターサーバー(浄水型)のデメリットは?後悔ポイントと対策を徹底解説

設置場所の制約やフィルター交換の手間がデメリットとして挙げられます

水道直結ウォーターサーバー(浄水型)は、ボトル交換が不要で水切れの心配もなく、日常的に水を多く使う家庭では使い勝手の良さを実感しやすい方式です。

その一方で、工事が必要で設置場所が限られることや、断水時に使用できない点、固定費が発生する料金体系など、構造上の特性がそのままデメリットとして表れやすい側面もあります。こうした特徴は、生活動線や味の好み、住まいの変化によって受け止め方が変わり、後悔につながる場合があります。

導入前には、自宅の環境や使用量、防災面などを丁寧に確認し、ボトル型との違いを踏まえて選ぶことが、満足度の高いウォーターサーバー選びにつながります。