日本だけではなく海外にも

体調不良を招く可能性のある天然水
小売店で数多く並ぶようになったミネラルウォーター。

これには、非常にたくさんの銘柄があり、一見するとどれを選べばよいのか迷ってしまいがちです。

そして、日本が原産のミネラルウォーターも多くありますが、ラインナップを見ているとその産地が外国であるものもたくさん見かけることができます。
海外を産地とするミネラルウォーターが日本国内でも多く販売されるようになったことで、消費者はさらにミネラルウォーターの選択肢を多く持つことができるようになりました。

さまざまな産地で見るミネラルウォーターの種類

多くのミネラルウォーターの銘柄において、その種類分けがなされるのは主に採水した産地がそれぞれにあるためです。

同じ水とは言っても、産地ごとに異なる特徴を持っており、その特徴は風味や口当たりにも大きな影響をもたらすのです。
そのため、日本国内が産地であっても銘柄ごとに味が違いますし、海外製のものに関してもそれは同様です。

ミネラルウォーターを産地で選んでみよう

ミネラルウォーターは実にさまざまな産地で採水されています。

銘柄の特徴はその産地の特徴と言っても過言ではないでしょう。

代表的な5つの産地と特徴

ここでは、日本をはじめとしたミネラルウォーターの代表的な産地とそこで採水される水の特徴について挙げていきます。

  • 日本
    国内に流通しているミネラルウォーターには、日本製のものも多くあります。
    そのほとんどは、世界基準で見た際の軟水に分類されるものです。これは、日本で採水されるミネラルウォーターに含まれるミネラル分が少ないことを意味しており、日本産のものの大きな特徴となっています。
  • フランス
    市場に出回る銘柄の中でも特に多いのが、フランス産のミネラルウォーターです。
    名前を聞けばうなずく方が多いほど知名度の高い銘柄を多く輩出しており、その種類も豊富です。銘柄によって異なりますが、多くは高い硬度を持つ硬水であることが多く、そうしたものは口当たりに特徴を持っています。
  • イタリア
    世界でも有数のミネラルウォーター採水国として世界中に名をはせているのがイタリアの銘柄です。こちらも総じて硬水である割合が高く、中には非常に硬度の高い超硬水の中でもトップクラスとなる銘柄も存在します。
  • ドイツ
    ヨーロッパ各国の中でも特に厳しい水質基準が設けられていると言われるのがドイツです。フランスやイタリアと同様に良質な水が採水できることで知られており、自然の状態で炭酸を含んでいるものが多いのも特徴です。
  • アメリカ
    日本で流通している銘柄の数こそはそう多くないものの、採水量自体は世界有数となっています。日本と同様に軟水の性質を持つ水が多く、親しみやすいために国内で広く認識されている銘柄を擁しています。

水質は産地によって特徴がちがいます

さまざまなミネラルウォーターの産地がある中、その産地ごとに採水できる水に特徴があることがわかります。

大きなものではやはりミネラル分の割合で決まる硬度の違いが目につきやすいのではないでしょうか。

硬度の低いものではだいたい30mg/l程度から、そして超硬水と言われるものの中でも有数レベルになると1600mg/lくらいまで、非常にその幅は広いのです。
この差が生じる秘密には、それぞれの産地における地質や地形にあります。
地形が緩やかであればその分地下水が滞留する期間が長く、地層に含まれるミネラル分を多く摂りこみます。

急な傾斜が多い地形の場合は流れるスピードが速いため、ミネラル分を多く含まないのです。
また、その地質としてミネラル分を多く含んでいると、地下水に流出するミネラル分も多くなるわけです。

硬水と軟水について

ミネラル分を含む割合によって分類される硬水と軟水ですが、風味の他にもいろいろと異なる点があります。

  • 体に関すること
    例えば、硬水を飲むことで便秘が解消されたりダイエット効果があったりという話もよく聞きます。これは、多く含まれるミネラル分によって排便を促し、結果老廃物の代謝が活発になって痩せることができるというものです。
    また、スポーツの後などたくさん汗をかいた後のドリンクは、排出したミネラルを補給できる利点から硬水が向いているとされています。
  • 用途に関すること
    日本食を作る場合、味付けには特に旨みを重視する傾向にあります。だしの風味や素材の豊かな味を引き出すには軟水が適していると言われており、その意味でも日本で採水できる水の性質と料理の質は合致しているわけです。
    また、お茶やコーヒーを淹れる際にもより芳醇な風味を引き出せるのは軟水です。
    硬水を料理に使う際は、灰汁の多い食材を加熱したり、パスタをよりコシのある食感に仕上げたりするとうまくいきます。

赤ちゃんのミルクには注意

ミネラルウォーターは安全でおいしいという観点から、赤ちゃんのミルク作りに活用することもあるでしょう。

この場合は、できるだけミネラル分を含まない軟水を選ぶべきとされています。
赤ちゃんの体にはミネラル分をうまく代謝できる能力が備わっておらず、過度に摂取してしまうと体調を崩すこともあるためです。

ミネラルウォーターの用途や特徴によって使い分けをしましょう

用途によって使い分ける
ミネラルウォーターを購入するとき、その種類がたくさんあることでいろいろな選択肢ができたことになります。

口当たりや風味の好みで選ぶのもよいですし、それぞれの特徴をとらえて用途によって使い分けることもできます。
家庭に設置するウォーターサーバーでも、その使い方次第で水の品質を吟味することができるようになったということです。
ミネラルウォーターも、そのタイプによっていろいろと選んで使うという時代になっているのです。

多くの種類から自分に合いそうなものから試してみる

これだけ多くの産地から、たくさんの種類のミネラルウォーターが販売されているわけですから、よりおいしいお水を味わいましょう。
また賢く使うためにも、いろいろな銘柄を試してみるとよいでしょう。

自分の好みや用途に合った銘柄が見つけられるはずです。