有酸素運動時は汗をかくなど水分の消費が激しいため水分補給が必要です


筋肉に継続して比較的弱い負荷をかけながら、体内に蓄積された体脂肪を燃焼させるために酸素を用いて行う有酸素運動では、新陳代謝によりたっぷり汗をかきます。

体内の水分は体温調節や、血液となって酸素や栄養素を体の隅々まで運ぶ役割があります。

更に尿となって排出されるほか、酸素をたっぷり吸い込む呼吸を繰り返すため体内では多量の水分が消費され、失われていきます。

失われた水分を補う必要があるので、有酸素運動時は水分補給がかかせません。

失われた水分を補わないとどうなるの?

有酸素運動中に失われた水分を補給しないと、代謝により上昇した体温を低下させることができずに体に熱がこもります。

更に、血液がドロドロになって酸素や栄養素が運ばれにくくなり、疲労が蓄積したり心肺機能に負荷がかかったりするなどして、有酸素運動が継続できなくなります。

それだけでなく、脱水症状を起こして命に関わるリスクもあるため、有酸素運動時の水分補給はとても大切なのです。

有酸素運動時の水分補給のポイント

体内で多量の水分が失われやすい有酸素運動時は、脱水症状にならないようにしっかり水分補給を行う必要があります。

そこで、有酸素運動時の適切な水分補給のタイミングや量、おすすめの飲み物などを紹介するのでしっかり覚えておきましょう。

有酸素運動前に水分を取り、後は運動中こまめに水分補給を

有酸素運動を始めると、知らないうちに水分消費量が増えていくので、まずは運動前に水分を補給しておく必要があります。

運動直前だとお腹が水分でタプタプになってしまい、動きが鈍くなるので有酸素運動を始める約30分前には摂取しておきましょう。

更に、有酸素運動中は脱水症状になりやすいので大体20分に1回は、少しずつ水分を補給してください。

特に気温が高く日差しも強い真夏は、脱水がいつも以上に進むので15分に1回にするなど水分補給の間隔を短くするように心がけましょう。

そして、有酸素運動後もできるだけ時間をおかないで水分を摂っておくようにしましょう。

有酸素運動に夢中になると水分補給を忘れたり、面倒になったりして後回しにしてしまう人もいるかもしれません。

しかし、喉が渇いたと感じた時点では既に体は水分不足になっており、その時点でがぶ飲みすると消化機能に負担がかかります。

更に、血液が水分が薄まってしまい汗と共に排出されたナトリウム濃度が低下して、筋肉や内臓の機能に異常が起きてしまうこともあるので、一気に大量のお水を摂取しないように気を付ける必要があります。

有酸素運動時に必要な水分量

有酸素運動時に必要な水分補給量は、運動の時間や負荷、個人の代謝の良し悪しや体重などによって異なるので一概には言えません。

ただ、体重が運動前より0.5㎏減ると大体500ml、大体コップ2杯分の水分が必要になるとされているので、凡その体重変化を把握しておくこともおすすめです。

更に喉が渇いていなくても、尿の色が明るい黄色など通常よりも濃いと水分が不足しているサインとなるので、やや多めに水分を補給しておくとよいでしょう。

水分補給量の目安としては、有酸素運動を始める約30分前に、何回かに分けてコップ1、2杯分250~500mlの水分を摂りましょう。

更に、運動中は一気にがぶ飲みしないで、1回につき3口程度の少しずつ水分補給を行ってください。

運動後も数回に分けて、運動前に同じようにコップ1、2杯の水分補給をしておきましょう。

有酸素運動時の水分補給に適した飲み物

有酸素運動時の水分補給は、糖分の多いジュースは胃に負担を掛けることや血糖値を上昇させて運動後の食欲減退にもつながるので控えましょう。

またカフェインを含むコーヒーや緑茶なども、利尿作用を招くので水分が尿となって排出され、水分不足が進んでしまうのでやめたほうが良いでしょう。

体に優しい不純物の混じっていないピュアウォーターなどがおすすめです。

また、有酸素運動中は汗をかくと、体内の水分と共にナトリウムなどのミネラル分も体外に排出されているので、水だけではミネラル不足になって、筋肉や臓器などの働きが悪くなります。

ミネラル分を含んだミネラルウォーターも良いのですが、飲み慣れていないと胃腸に負担をかけてお腹を壊す場合もあります。

ピュアウォーターを摂取するなら、塩梅やレモンなどミネラル分を含むものを適宜補うのが望ましいと言えます。

有酸素運動時の水分不足は脱水症状を招くリスクも


有酸素運動時に、体内から多量の水分が失われてしまうと脱水症状に陥るリスクが高まります。

脱水症状は、軽度なら口の中の渇きやめまいなどの症状が現れ、悪化すると頭痛や悪心などを感じます。

さらに重症化すると、意識障害やけいれんなどを引き起こし、命に関わる場合もあるのです。

たとえ軽度であっても、症状が出ないように余裕をもって水分補給をしておくことが大事なのです。

有酸素運動時は意識して水分補給を行いましょう

有酸素運動時は汗をあまりかいていなくても、喉の渇きを感じていなくてもタイミングよく水分補給をするようにしましょう。

また、水分補給は一気にがぶ飲みするのではなく、少量ずつをこまめに行うことがポイントなるので忘れないようにしましょう。