ミネラルウォーターには、ピロリ菌などの雑菌などが存在しています

ミネラルウォーターに含まれる雑菌
一般的には水道水よりも安全でおいしい水とされているミネラルウォーターですが、その認識は改める必要があるかもしれません。
ミネラルウォーターの多くは、雑菌の処理をできるだけ最小限にとどめた程度にしか行われないためです。

安全と言われると雑菌類などの消毒も完璧に行われていると考えがちですが、実はそういうわけではないのです。

そして、その雑菌の中には、胃潰瘍や胃がんの原因としても知られているピロリ菌なども含まれます。

お水にピロリ菌が存在していると、それを摂取して胃で培養してしまうことにもなりかねないのです。

ミネラルウォーターの消毒は最小限

日本におけるミネラルウォーターの規格には、ピロリ菌などを含む雑菌類について全く認めないということにはなっていません。

ある一定のラインを超えてはいけないとされていますが、全て死滅させなくてもよいため、ミネラルウォーターの中にはある種の雑菌類が存在しているのは当たり前なのです。

そのため、休止状態のピロリ菌がお水を介して体内に入り、胃の中に住み着く可能性が十分にあるわけです。

ミネラルウォーターの規格と処理方法

安全なお水としての認識が高いミネラルウォーターですが、雑菌類が存在している可能性が高いお水でもあります。

それは、処理方法がずさんなのではなく、日本で定められた規格の中で処理方法が限定されているためなのです。

ミネラルウォーターの規格

日本国内で製造されるミネラルウォーターにおいては、国内でのみ適用される規格が存在します。

その中では、ミネラルウォーターを名乗ることができる製品について、殺菌の方法は限られています。

そこに指定された殺菌方法を行ってしまうと、ミネラルウォーターとして製造販売することができないのです。


ミネラルウォーターに適用される殺菌方法とは、一定の条件下での加熱処理、もしくはオゾンや紫外線処理となります。

こうした制限がなぜ設けられるかというと、地下から採水した状態をなるべく保つことを念頭に置かれているためです。

できるだけ自然のままのお水を製品にすることは、完全に雑菌類を死滅させる処理方法ではかなわないのです。


こうした理由から、ミネラルウォーターの成分規格においても、人体に危険が及ばない程度の細菌数であれば問題がないとされています。

雑菌の中にピロリ菌が存在するかも

胃潰瘍や胃がんなど、胃や十二指腸に発生するさまざまな疾患の原因として知られているピロリ菌ですが、その感染経路は未だ明らかになっていません。


ピロリ菌は、私たち人間をはじめとして動物の胃の中でのみ繁殖するとされていますが、自然界のどこかに存在している場合は繁殖こそしないものの、休止状態でとどまっていると考えられています。

強酸性である胃の中でも死滅しない強靭な生命力を持ち、いったん感染すると生涯にわたって胃の中に生き続けると言われています。


近年の日本をはじめとする先進国では、食品や飲料などの衛生状態には細心の注意が払われるため、ピロリ菌を保菌している方は減少傾向にあるという報告があります。一方で、年配の方の保菌率は比較的高いと言われており、その方から経口感染するパターンもあるようです。

この報告結果から考えると、食品や飲料の殺菌処理が十分でない状態でそれを摂取した場合に感染する確率が高いと言うことも。

それらに含まれる雑菌の中にピロリ菌が含まれている可能性が高いということになります。

処理方法によるお水の分類

市場で販売されているお水の分類は、製品になるまでの処理方法で分けることができます。

ナチュラルミネラルウォーター

地下からくみ上げたお水の中でも特にミネラル分を含むものを指し、不純物や雑菌を除くために沈澱やろ過、そして加熱殺菌といった処理しか行わないものです。

つまり、その他の化学的処理や成分調整などが施されず、ミネラルを含む地下水の必要最低限の手しか加えていないことになります。

ミネラルウォーター

上記のナチュラルミネラルウォーターを使用し、成分調整やブレンドなどを行ったものを指します。

その他の処理としては、お水に空気を送り込むことで浄化する曝気などが行われたものもここに分類されます。

ピュアウォーター(純水)

これはミネラルウォーターとは明らかに違い、お水の中に含まれる不純物を一切取り除いたものを指します。

純水(ピュアウォーター)の代表的な処理としては、RO膜と呼ばれる孔の細かい膜を通す処理が用いられます。RO処理を行うことによって、浮遊物はもちろんのことお水の中に存在する雑菌類をもろ過することができます。

これによって、雑菌の中に含まれるピロリ菌のような有害な細菌も取り除くことができ、よりクリーンで安全なお水となるのです。

ミネラルウォーターにある安全神話

ミネラルウォーターは安全とは言い切れない
上記のように、お水の処理方法によってその分類は変わり、そしてミネラルウォーターは完全に殺菌されたものではないことがわかります。

もちろん、成分規格において安全と認められる状態とはなっていますが、微量ながら細菌類は存在しており、心配なピロリ菌がミネラルウォーターの中に全くいないかということは断言しかねます。


こうした状況であるにもかかわらず、ミネラルウォーターには安全神話のような絶対的な情報が蔓延しているのが事実です。

メディア情報の中で、特に安全であるとアピールされていることが原因と考えられます。

雑菌類を徹底的に排除したピュアウォーター(純水)が安全

ミネラルウォーターはその成分をできるだけ守るために、ろ過や殺菌は最低限にしか行われません。
言い換えれば不純物が多いお水であるということにもなります。

その点では、ほぼすべての不純物を取り除き、お水の成分だけを抽出した純水(ピュアウォーター)は、細菌類などに至るまで除去でき、非常に安全性が高いお水となるのです。