果物だけで必要量の水分補給は難しいです
果物は、多くの水分を含んでいます。
そのため、果物で水分を補給することはできます。
しかし、果物に含まれているのは、水分だけではありません。
ですから、果物だけで一日に必要な水分摂取量を賄おうとすると、できれば摂取量をコントロールしたほうが良い栄養素までも多く摂取することになってしまいます。
一日に摂取したほうが良い水分量は、果物だけではなく、お水で補給したほうがよさそうです。
赤ちゃんや糖尿病をもつ方では果物での水分補給には注意して
果物で水分は摂取できます。
しかし、糖質も同時に含んでいるので、あまり食べ過ぎると糖質も多く摂取してしまうことになり、血糖値をコントロールしなければいけない糖尿病の方では糖質の過剰摂取になる可能性があります。
また、赤ちゃんの場合は果物でアレルギーを起こしたり、甘味を覚えることでミルクを飲まなくなったりなど、果物の与え方には注意が必要なようです。
水分補給は果物だけではなくやはりお水で
果物には、多くの水分が含まれています。
また、水分以外にも多くの栄養素が含まれているので、食事や水分がうまく摂れない場合には、果物で水分や栄養素を摂ることも一つの方法と言えます。
果物には甘味がありますが、この基になっているのは糖質でしょう。
この果物の甘味は赤ちゃんがミルクを飲むことの弊害になる場合がありますし、果物に含まれる糖質は過剰に摂取すると一部の方にとっては好ましくない結果を生むこともあります。
ですから、水分補給をするなら果物だけではなく、やはりお水で行ったほうが良いようです。
果物のもつ水分量と、果物摂取上の注意点についてみてみましょう。
果物に含まれている水分量ランキング
果物には、多くの水分が含まれています。
実際にどれくらいの水分が含まれているのか、見てみましょう。
- いちご:90%
- すいか:89.6%
- グレープフルーツ:89%
- オレンジ:88.7%
- 梨:88%
- メロン:87.9%
- ミカン:87.・9%
- リンゴ:84.1%
- キウイ:83.2%
- バナナ:75.4%
果物と同様に、野菜にも多くの水分が含まれています。
ですが、野菜の場合は生で食べられるものは少なく、多くは調理が必要です。
その調理の過程で水分が抜けてしまいますので、野菜から水分を摂取するのは難しいといえるかもしれません。
ですから、生で食べられる果物は、水分摂取には向いているといえるかもしれません。
しかし、果物だけで必要な水分補給量を賄おうとすると、相当量を食べなければいけませんが、現実的にそれは難しいと考えられます。
また、甘みの強い果物には、それなりにカロリーがあります。
食べ過ぎるとカロリー摂取も過剰となり、お菓子を食べているのとあまり差のない状況になってしまいかねません。
ですから、果物の摂取量には、ある程度の目安というものがあります。
果物摂取量の目安を守りつつ、さらに摂取が必要な水分はやはりお水で補給したほうがよさそうです。
赤ちゃんの水分補給に果物を使うのは離乳が始まってから
ベビーフードのコーナーへ行くと、果汁を含んだベビーフードをよく見かけます。
赤ちゃんにとっても、水分補給に果物の汁、果汁を与えることは良いようです。
ただ、あまりに早い時期に果汁を与えてしまうと、その甘味を覚えてしまってミルクを飲まなくなってしまう可能性があるため、果汁を与えるのは、離乳が始まった時期からのようがよさそうです。
また、あまり早い時期から果汁を与えてしまうと、アレルギー症状を起こす原因を作ってしまうことにもなりかねないようです。
オレンジやキウイフルーツ、もも、リンゴ、バナナなどはアレルギーを起こしやすい果物として有名ですよね。
特に、リンゴ果汁は、離乳初期には与えやすい果物、果汁の一つですので、いきなり多くの量を与えるのではなく、最初はスプーン1杯程度に抑えておいたほうがよさそうです。
また、与える場合には、いきなり果汁そのものを与えるのは赤ちゃんの胃腸に負担を掛けてしまうので、上澄みをお水や白湯で薄めたものから与えたほうが良いようです。
果物の摂取量は一日80kcal分にとどめて
果物には、水分以外にも多くのビタミンやミネラルが含まれているため、食事の一部として食べることは勧められています。
糖質も含まれている果物は、糖尿病など血糖調節に障害をきたした方にとってはあまり勧められないかと思いきや、緑黄色野菜を食べる場合と同じく糖尿病リスクを下げる効果もあることが分かってきてるようです。
あくまでも、食事の一部分として果物を摂取するのは、健康上良いようです。
しかし、水分補給を目的に果物を食べるとなると、話は別になってくるでしょう。
一日当たりの水分摂取の目安は1.5~2リットルと言われています。
その水分摂取目安量すべてを果物でとろうとなると、相当量の果物を食べなくてはなりません。
果物を大量に食べることで確かに水分も摂取できますが、糖質も相当量摂取することにつながりますので、果物から享受できる良い効果を得ることは難しいようです。
また、果物を大量に食べることはミネラルの過剰摂取にもつながりますが、ミネラルは不必要な分を排泄するということができないようなので、体の中に蓄積してしまいます。
ミネラルの蓄積は別の病気を引き起こす可能性もあり、やはり果物を過剰に食べることは、あまり好ましくないようです。
水分補給に果物を利用するのは、少量であれば可能なようですが、はやり一日に必要な水分量を摂取するならお水の方がよさそうです。
果物から摂取できる水分は微量
いくら果物には多くの水分が含まれるからと言っても、100グラムの果物から摂取できる水分量は70~90㏄程度です。
もしも果物から一日に必要な水分量すべてを摂取しようと思ったら、果物を2kg以上食べなければなりません。
これは、例えば可食部1個当たり400gのリンゴに換算すると、50個に相当します。
それと同時に、カロリーの摂取にもつながりますが、50個のリンゴを食べたとすると、10,000kcalにもなります。
これは、一日に摂取できるカロリー量の3倍以上にも相当します。
水分補給は果物ではなくお水で行うべきです
果物での水分補給には、限界があります。
あまり食べ過ぎると、アレルギーを発症する危険性もありますので、適量にとどめておいたほうがよさそうです。
一日に必要な水分を補給するなら、やはり果物ではなくお水で取ったほうがよさそうです。