水分補給でトイレが近い状態になるのは腎臓がきちんと働いている証拠です


飲んだお水の大部分は、血液となります。

ですが、これを体の中にため込んでいては血液の量が増えてしまい、心臓に負担を掛けることになります。

そのため、体内の水分量を一定に保つためにも水分を体から出す必要がありますが、この仕事を行っているのが腎臓です。

水分補給をすることでトイレが近くなるというのは、体内の水分量を一定に保とうと、腎臓がきちんと働いている証拠ともいえるのです。

水分補給でトイレが近いほうが、身体にとっては良いことです

飲んだお水が尿として体から出ていくとき、タンパク質が代謝された結果できるアンモニアも一緒に体から排出されます。

また、お水を飲まずに尿ばかり出していると脱水を起こし、その後尿も作られず、アンモニアが体内に溜まってしまうことになります。

水分補給でトイレが近いということは、このアンモニアを体内に溜めないためにも、とても良いことなのです。

トイレが近くなるのは体内の水分量を一定に保とうとする体の機能の表れです

お水を飲むことは身体にとって必要なこととはわかっていても、トイレが近くなることに悩まされて、なかなかトイレに行くことができない方にとっては、躊躇してしまうことも少なくないでしょう。

水分補給をすると、どうしてトイレが近くなってしまうのでしょうか。

そこで、身体の中での水分の割合、体内の水分量の調節を行っているという腎臓がどのような役割を果たしているのか、そして体内で水分が増えてしまうとどうなるかについて、ご紹介しましょう。

人の体の半分以上は水でできています

『人の体の60%は水でできている』というのは、多くの方がご存知でしょう。

これは成人の場合で、子供の場合ではこれよりももっと多く、胎児の場合は90%、乳児の場合は80%が水分です。

その内訳をみてみると、最も水分が多いのは細胞の中で40%、細胞と細胞の間にある細胞間質で15%、そして、最も水分が多そうな血液は実は体内水分比率のわずか5%ほどしかありません。

血液中の水分は血漿となり、血液が血管の中をスムーズに流れるためになくてはならないものです。

血液中の水分が減ってしまうと、血液はドロドロになり、血管の中を流れにくくなったり、血液が固まりやすくなったりする原因にもなってしまいます。

また、細胞の中の水分は細胞の中で栄養素や電解質が動くために、細胞間質では血液と細胞の間でそれらを移動させるためにも重要な役割を果たしています。

体内の水分量がわずか数%減ってしまうだけで体は脱水状態となり、血液が流れにくくなるだけではなく、細胞で行われる代謝も正常には行われなくなってしまうのです。

尿をつくる腎臓が果たしている役割

腎臓は、人の体では背中側に左右1対になって存在していて、そら豆を大きくしたような形をしています。

その大きさは人の握りこぶしより少し小さめですが、その中には『ネフロン』と呼ばれるものがびっしりと詰まっています。

ネフロンを構成するのは糸球体とボウマン嚢、そしてボウマン嚢から続く尿細管です。

糸球体は腎臓につながる血管から続くもので、ここで血液中の水分や一部の栄養素、電解質、そしてタンパク質を代謝してできたアンモニアを肝臓で変換した尿素窒素などがろ過されます。

ここでできるのは『原尿』と呼ばれるもので、一日で約150Lの原尿が作られます。

その後、尿細管では体内で必要な栄養素、それから体内で必要な分だけの水分と電解質が再吸収され、血液に戻されます。

その再吸収量は原尿の約99%、つまりろ過されてできた原尿の殆どが体内へ戻されるため、結果としてできる尿は一日当たり1.5L程度になります。

体内で必要な水分量は決まっていますので、水分補給の量が多いと尿細管での水分の再吸収量が減るため、結果として尿量が増えるため、トイレが近くなるのです。

水分補給しているのにトイレに行きたくない状態は危険です

水分補給しているのにトイレに全く行くことがないとか、トイレに行く回数が少ない、尿の量が少ないというのは、腎臓もしくは心臓が十分に機能していないときに見られる症状です。

お水を飲んでいるのに尿ができないということは、飲んだお水がそのまま体の中に溜まっているということになります。

こうなると、いくつかの好ましくない現象が体の中で起こります。

一つは、血液の量が増えるという現象です。

血液の量が増えると、それを循環させている心臓に大きな負担を掛けます。

そのような状態が長く続くと、いずれ心臓がもつ血液を循環させるポンプとしての機能が低下してしまい、心不全という状態に陥ってしまいます。

もう一つは、細胞と細胞の間、つまり細胞間質に水分がたまり、病的な浮腫みを起こすことです。

血液の量が増えるという現象は、厳密にいえば血液中の水分にあたる血漿が増えている状態ですが、この水分が細胞間質の方へ染み出して皮膚の下にある組織を膨れ上がらせるのです。

この現象は特に膝から下の部分、下腿部や足の甲の部分によく見られますが、指で皮膚を押すと、押した跡がそのまま残りなかなか元に戻らないという現象を引き起こします。

水分補給をすることでトイレが近いということは、腎臓がきちんと働いて体内の水分量を調節してくれているという証拠です。

『トイレが近くなるからお水は飲まない』と制限することはせず、一日あたり1.5L程度のお水は積極的に飲むようにしましょう。

体内の水分調節能力がはたらくとトイレに行きたくなります


お水を適度に飲むようにしていると、体内でできる老廃物である尿素窒素を排出するために、体内で尿が積極的に作られます。

これが『トイレが近い』という現象を引き起こす原因と言っても良いでしょう。

水分補給によってトイレが近くなるのは間違いありませんが、トイレが近くなるからと、水を飲まないでいるのは危険です。

体から必要な水分までもが出て行ってしまい、脱水状態に陥って血流は滞り細胞の活動も制限されます。

トイレが近いのは健康の表れ、水分補給は積極的に行いましょう

水分は健康であるために、とても大切なものです。

その量を調節するためにも、またできた老廃物を排出するためにも、尿をつくることも大切です。

適度にお水を飲み、老廃物と共に不要な水分を排泄するためにも、トイレに行くことは大切なことなのです。